3月のはじめに幼稚園で食中毒が発生したというニュースが報道されていました
一晩常温で保存したカレーを食べる直前に再加熱したにも関わらす、下痢や腹痛、嘔吐の症状をおこしたという内容でした
保健所は、ウェルシュ菌を検出し、このカレーが原因としました
1時間煮ても死なないウェルシュ菌
食中毒を起こす菌の中には熱に強いものがあり、ウェルシュ菌もその1つです
人や動物の腸管や土壌などにいる酸素を嫌う嫌気性菌です
家畜の糞便や魚から検出されるため食肉(牛、豚、鶏)が汚染されている場合が多いそうです
この細菌がつくる芽胞(がほう、例えるならば最近の卵)は熱に強く、100℃で60分煮ても死滅しません
大鍋で作った料理をそのまま置いて置くと、中心部は酸素に触れないため、40℃くらいになると急激にウェルシュ菌が繁殖します
大量の食事を調理する給食施設などで、発生することから「給食病」の異名もあります
ウェルシュ菌の潜伏期間6時間~18時間、腹痛、下痢の症状が主です
ウェルシュ菌による食中毒を防ぐには
1.作り置きは避け、加熱したあとになるべく早く食べる
2.一度に多くの食品を加熱調理した場合はウェルシュ菌の繁殖しやすい温度(43-47℃)が長時間保たれないようにする
3.保管する場合は、小分けにして急激に冷却する
まとめ
菌やウィルスは加熱すれば大丈夫と思い込んでいましたが、1時間煮込んでも死なない菌がいるとは驚きでした
一般家庭で発生することはあまりないとされていますが、ウェルシュ菌は人、動物の腸内や土壌に広く生息しているということなので、注意に越したことはないでしょう