あなたは自分が幸福だと感じていますか
幸福と感じるのは、お金を持っているとか、周りの評価が高いとかの外的要因によってのみ決まるのではありません
同じ環境でも、幸せと感じる人もいれば、不幸せと感じる人もいます
イギリスの研究によれば、83%の人が何らかの幸せを感じていると答えているのに対し、統合失調症の患者ではその割合は37%しかいないということです
統合失調症の心理療法は患者が抱える悩みを話し合うといった場合が多いのですが、ポジティブ心理学を提唱しているマーティン・セリグマン博士は全く逆のセラピーを考案しました
それが、「思いやりセラピー」(Compassion-focused Therapy)です
思いやりセラピーの方法
この療法の主眼は、否定的な考えにばかりに目を向けず、肯定的な考えが浮かぶように訓練することです
その方法はまず、次の方法をベッドに入る前に1週間続けることです
1.その日に起きた、幸せに感じたことを3つ挙げる
「朝日が美しかった」とか、「ランチがおいしかった」とか「犬の散歩が楽しかった」など、
自分が幸せに感じたことをどんなに小さなことでも、
他の人から見たら理解できないことでも構わないので、
3つ頭に思い浮かべます
2.それら3つのことを、ノートやPCやスマホに記録として書き残す
3.それぞれのことが、なぜ起きたのか考えてみる
「早起きしたから」とか「かわいい看板のお店に入ったから」とか「いつもと違う道を通ったから」とか自分が納得できればどのよう理由でも構わない
思いやりセラピーの効果
思いやりセラピーは、うつ病に効果があることが証明されています
ある試験では、重度のうつ患者の94パーセントの症状が緩和され、
92パーセントの患者が前よりも幸せを感じるとし、
50パーセントの患者がうつ病の症状が完治したとされています
ストレスの多い現代社会では、すぐに否定的な考えを抱きがちですが、
言わば、脳トレでポジティブな思考を鍛えることができるのです