腸内フローラとは、腸の中に住んでいる微生物の総体のことです
腸内に住んでいる微生物には、善玉菌と悪玉菌がいます
善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことで腸内の環境は良くなります
善玉菌の代表は乳酸菌やビフィズス菌ですが、悪玉菌は腸内環境によって悪玉になったり、無害になったりするので特定するのが難しいのです
元から人間の腸内に住んでいる細菌なので、駆除するというよりも腸の環境を正常に保つことで無害化するというのが正しい考え方です
腸の環境を整えるためには、十分な睡眠と運動が大切
腸の環境を整えるためには、規則正しい生活と適度な運動が基本です
不規則な生活では、体内の環境も安定しませんし、運動不足だと腸の働きも鈍ってしまいます
食べ物による整腸作用は、あくまで補助と考えましょう
また、腸の環境にはストレスも関係します
月曜日の朝になるとお腹が痛くなるというのは、ストレスが関係している可能性が高いと言えます
腸の重要な働き「免疫」
腸は体の外から体内に物を取り込む入口であることから、異物や微生物を排除する免疫の働きも備えています
人間の免疫細胞の60~70%は腸に存在しています
栄養を取り込むのが柔毛という突起で、腸の内壁を覆っています
腸の壁には所々に平らな部分があり、パイエル板と呼ばれます
パイエル板は異物を認識し、免疫細胞に連絡する役割を持っています
腸内の環境が悪くなると、この働きも弱くなり免疫力も低下するのです
腸の環境を整える食べ物
腸の環境を整えるには、まず老廃物や消化しきれなかった食物などを対外へ排出することです
そこで、大きな役割を果たすのが食物繊維です
腸内の老廃物を体外へ排出するためには便が形成される必要があるのですが、食物繊維が足りていないと便が形成されにくくなるのです
ある程度の便量にならなければ、腸の蠕動運動も起きず、老廃物やガスがたまった状態になります
食物繊維には、水に溶けない不溶性のものと、水に溶ける水溶性のものがあります
不溶性の食物繊維には野菜全般に含まれるセルロースやカカオに多く含まれるリグニンがあります
また、豆類やキノコにも不溶性の食物繊維は多く含まれます
水溶性の食物繊維には果物に多く含まれるペクチンやこんにゃくの主成分であるグルコマンナンがあります
わかめやひじきに多く含まれるアルギン酸も水溶性の食物繊維です
日本人の平均的な食物繊維の摂取量は1日あたり15~18gですが、理想的な摂取量は24gです
つまり、意識して摂らないと食物繊維は足りていないのです
不溶性の食物繊維は便を形成しますが、水分をとらないと、逆に滞留しやすくなります
水溶性の食物繊維は便の水分を保ち、腸内を流れやすくします
不溶性:水溶性=2:1の割合が最も便通を良くするという研究結果が出ています
腸を酸性に保つにはヨーグルトが有効
腸内が酸性になると、善玉菌が繁殖し、蠕動運動が活発になります
腸内を賛成に保つために、酸っぱいものをたくさん食べればよいかというと、そう単純ではありません
消化液などの分泌液によって、PHは変化するからです
乳酸菌は腸内で酸を生成するので、腸内を酸性に保つのに役立ちます
乳酸菌が腸に良いというのは、このことが大きいのです
まとめ
腸内の環境を整えるのに一番大切なのは、ストレスのない規則正しい生活と適度な運動です
いくら、野菜をたくさん食べヨーグルトを食べても、ストレスの多い不規則な生活では腸内環境は良くなりません
まずは、毎日の生活リズムを見直すことから初めて、そのうえで食生活も見直しましょう